もっともロケハンはつらいよ
(前回からのつづき)
ロケ地が見つからず疲れはて帰路につく自分(GT)とGとO。
なんだか口を聞く気がしません。
3人とも黙ったまま、車を走らせます。
北谷あたりに戻ってきた時、助手席に乗っていたGが突然、
「あれはっ!」
と叫びました。
Gが指さすその先に見えるのは、廃墟らしきアパート。
車を寄せて、アパートの前に立つと、ただならぬ雰囲気が漂ってきます。
何だかやだなーやだなーと思いながらも中に入ることに。
部屋には、ソファーや電気スタンドがありましたが、人が住んでいる気配はなし。
ここいいんじゃないのと3人で話していると、
「ガタッ」
っと後ろで物音が。
部屋の中に3人以外に人はいなかったはず・・・
おそるおそる振り向くとそこには・・・
オバァが!!!!!
キャ――(((゚Д゚;)))――― !!!
スーっと滑るように近づいてくるオバァ!
恐怖におののく3人!
もうダメだ!
と思った瞬間、オバァの足下をみると・・・
・・・んっ!足がある!Σ(゚ロ゚;)
オバァ 「いったーぬーそーがー?」(訳:お前たちは、何をしているんだ?)
・・・はっ!しゃべった!Σ(゚ロ゚;)
なんと、オバァはここの管理人とのこと。
早速、交渉。
かくかくしかじか今までの経緯を話すと、メッチャいい人で即OK!
神様、ありがとう!
そして何より、
しかましてくれたオバァありがとう!
オバァにお礼をいい、アパートをあとにする3人。
最後の最後でロケ地が見つかり、ひと安心。
3人の顔に笑顔が戻りました。
車に乗り込み、少し走らせた後、ふとバックミラーを見ると・・・
「!!!」
たしかに今までそこにあったはずのアパートが・・・
ちゃんとありました♪
『もっともロケハンはつらいよ』 完
※実体験を若干脚色しております。そこんとこご了承ください。
<ロケハンはつらいよシリーズ>
第一作 『ロケハンはつらいよ』
第二作 『続ロケハンはつらいよ』
第三作 『続続ロケハンはつらいよ』
第四作 『もっとロケハンはつらいよ』
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